(敬称略 五十音順)
御小屋大明神
―御小屋の山の樅の木は 里へくだりて神となる―
天正十二(1584)に建立されたという石祠「御小屋大明神」は、上社本宮から南東20km離れた八ヶ岳山中。主峰赤岳へと連なる阿弥陀岳が中腹、御小屋と呼ばれる尾根筋に鎮座する。
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霧ヶ峰
ごう、と吹き付ける風が、私の頬を撫でた。
諏訪は山に囲まれた盆地である。眼下にはなだらかな斜面に沿って家々と田畑が広がり、そこから駆け上る風が山肌を滑るように登っていく。
そうして登った風が辿りつく先の一つが、ここ霧ヶ峰である。
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水眼の清流
諏訪大社前宮には「水眼の清流」と呼ばれる御神水がある。
その詳しい内容は実際に行って確認した方が良い。本だけでは人間の五感は満足できないからだ。是非とも視覚や聴覚だけでなく味覚、触覚、嗅覚を体感して欲しい場所なのである。
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高過庵
じめっとした土の香り、幾分水分を含んだ空気を纏った森のなか。ひょっこりと空中に現れたのは、一本の木の上に載った茶室である。少しよそよそしいが、まわりに調和したやさしい顔をして佇んでいる。
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前宮灯籠
境内に灯籠は何箇所か存在しているけど、東参道の方のこの灯籠だけは茶目っ気をきかせてかハートの形をしている。諏訪の神様達はみんな、そんな感じで何かしら茶目っ気が効いている気がする。
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